映画「人間の証明」(1977)の感想
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何も考えずに観ることをおすすめします
どうも、サクダです。先日歌の練習のためにカラオケに行ったのですが、その時1977年の映画「人間の証明」の映像がカラオケ内で流れてました。
気になって先ほど観たので感想を書きます。ネタバレが含まれていますのでその点はご了承ください。
暗い作品です
作風はとても暗く哀しいです。
岡田茉莉子さん演じる恭子は自分が生んだジョー山中さん演じるハーフの息子・ジョニーを都合が悪いからと殺す冷酷さ。
昔はあんなに可愛がってたのに、彼は心から愛する母親に会いに日本に来ただけなのに。
そのシーンを観た時はやるせない感情を抱きました。
また、松田優作さん演じる棟居刑事の父親が殺されるシーンもあり彼のトラウマに近いものが感じられます。
アメリカ人に恨みでもあるのだろうか?
劇中で米兵などのアメリカ人を悪者に見立てた描写が存在します。
恐らく当時終戦から30年と少し、公開の5年前にようやく沖縄はアメリカから日本に返還されました。
演出なのか、まだまだアメリカへのヘイトに近いコンプレックスは残っていたことが考えられます。
棟居刑事とニューヨークでコンビを組んだのが日本にいた頃、彼の父親を殺した集団の1人・シュフタン刑事という因縁もそれを強く想起させます。
もっとも、アメリカ人刑事たちも日本人を批判する場面が出てきますが(笑)
ファッションショーとカーチェイスのシーンが…
ちょっと気になったのは序盤や終盤に出てくるファッションショーの様子を映したシーンがやたら長いことです。
ファッションデザイナーである恭子の存在を強調するために挿入された場面だろうと推測しますが、ややダレる印象です。
もう一つ気になったのが、ニューヨークでのロケでカーチェイスのシーンがありましてそちらも
少々強引にねじ込んだ雰囲気もあります。
主題歌が名曲
本作の主題歌は先述したジョニー役の山中さんが歌う「人間の証明のテーマ」です。当時、映画とともに50万枚もの大ヒットを記録しました。
Eaglesの「デスペラード」、Queenの「ボヘミアン・ラプソディー」を彷彿とさせるバラードナンバーでして、映画との相性も抜群です。
山中さんの3オクターブを持つとされるソウルフルな歌唱力によって楽曲の素晴らしさが最大限に生かされています。
まとめ
ググってみると思ったよりも評価が低いこの作品。
他に上げていないキャストとして岩城滉一さん、三船敏郎さん、長門裕之さん、竹下景子さん、夏八木勲さん、大滝秀治さんなどの超豪華キャストにも関わらず内容が伴っていないとの評価が目立ちます。
それでも特に僕はジョニーが恭子に刺殺されるシーンに憐れみを感じましたし、1970年台後半の雰囲気が好きな方にはおすすめできます。
難しいことは考えずに観るのが一番かなと思います。
それでは、記事を読んで頂きありがとうございました!