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映画「ゴジラ」(1954)感想

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昔の映画の良さが存分に生かされている作品です

 

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どうも、サクダです。

 

近年、「シン・ゴジラ」の大ヒットによって再評価の動きが出てきたゴジラ映画ですが、その中で第1作目の記念すべき1954年の作品である「ゴジラ」についての感想など書きます。

 

ネタバレを含んだ記事になりますのでご注意ください。

 

 

簡単にあらすじ紹介

 

小笠原諸島周辺で2隻の船が海からの謎の閃光のようなものに襲われて沈没します。

 

その中で助かった人が大戸島に漂着し助け出され、その後島に大きな怪物が上陸し、家など踏み潰します。

 

その正体は島における伝説の怪物・ゴジラなのでした。

 

やがて、ゴジラは東京に上陸するようになり、荒らし回って街を焦土にしてしまいます。

 

若き研究者である芹沢博士は、空間にいるあらゆる生物を一瞬で骨にして溶かしてしまう恐るべき物質・オキシジェンデストロイヤーを開発していました。

 

これを兵器として使用することを頑なに拒んだ彼でしたが多くの犠牲者を目の当たりにし…

 

見どころ

 

公開から60年以上の時が経っており現在からみるとかなり時代を感じさせる風景(島のお祭りとか、生贄とか)があったりするので、若い方が観ると違和感を覚えるかと思いますがそれはそれで面白いです。

 

ですが、「ウルトラマン」シリーズでも有名な円谷英二さん主導による特撮場面において当時の最先端の技術の高さが遺憾無く発揮されています。

 

白熱光で溶け落ちる鉄線を蝋で表現したり、ビルなどの建物をウエハースで作るといった後に定番となったアイディアはこの作品から生まれました。

 

当時はCGはもちろん存在せず、合成技術も進んでいなかったにも関わらずここまで迫力ある映像を作り上げたスタッフの方々に脱帽です。

 

また、戦後10年を経過していない当時の世相が色濃く出ており、どことなく戦争の残り香を感じさせます。

 

当時はモノクロ画面が主流でしたのでゴジラの怖さが一層際立っていたり、ゴジラの放つ熱線が真っ白(基本的に水色)だったりと後年の作品との違いが少しあったりするのも一興ですね。

 

そして、あの有名なゴジラのテーマ曲もこの作品の冒頭から聴けます。

 

おまけではない人間ドラマ

 

東宝特撮映画は怪獣の暴れっぷりがメインディッシュで俳優さん達が演じる人間ドラマは、あくまでもサイドディッシュかと思われがちですがそんなことはありません。

 

主演を張っためちゃくちゃ若い頃の宝田明さんや河内桃子さん、平田昭彦さん達の素晴らしい演技のおかげもあり複雑なドラマが描かれるため、そういった評価が高いのもうなずけます。

 

正直なところ、脚本面において本作より優れた作品がほとんどないのも事実です…

 

それほど完成度が高いので必見です。

 

本作のゴジラ

 

全てのゴジラ作品の中でも本作のゴジラは1、2を争うくらい悪役かつ、めちゃくちゃ怖い顔をしています。

 

何かを睨みつけるかのようなギョロっとした目つきと、人間への憎悪を剥き出しに東京へ上陸し破壊の限りを尽くします。

 

爆撃機をはじめとする人為的な攻撃は全く通用しない耐久力の高さはこの頃からです。

 

次作「ゴジラの逆襲」でも共通していますが光を極度に嫌い、カメラのフラッシュに怒って更に暴れ回ります。

 

他の作品でも基本的に悪役として描かれているゴジラですが、水爆実験の果てに生まれたとされる彼(確か性別は男です笑)の存在は1945年に原爆を落とされた唯一の被爆国である日本の主張も感じます。

 

広い意味での反戦映画とも言われているのもこうしたシーンから想起されているからかなと思います。

 

2016年の「シン・ゴジラ」もそうでしたが、ゴジラの敵となる怪獣が登場せず、人間の力だけでゴジラにどうやって立ち向かうのか?というテーマも描かれています。

 

初めてこの映画を観たのが小学生の時で、子供心に「すげぇ面白い映画や。」と思ってから大人になった今までゴジラが好きです。

 

それほど影響を受けた作品なのでまだ観たことのない方にとってゴジラ映画の入門編だと言えるので興味を持った方は是非ご覧になってください。

 

それでは、最後まで記事を読んで頂きありがとうございました!