映画「ゴジラの逆襲」(1955)感想
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ゴジラシリーズ初の対決ものです
どうも、サクダです。
今回はゴジラシリーズ2作目にあたり、1955年公開である「ゴジラの逆襲」の感想などを書きます。
簡単にあらすじ紹介
前作「ゴジラ」で山根博士が「あのゴジラが最後だとは思えない」との言葉通りに岩戸島で新たなゴジラがもう一体の怪獣と乱闘を繰り広げていました。
先程ゴジラと戦闘していた怪獣は元々恐竜であるアンキロサウルスの生き残りがゴジラのように水爆実験によって巨大化したとみられるアンギラスでした。
前作でゴジラを撃退したオキシジェン・デストロイヤーは開発者である芹沢博士の死により再び使用ができないため、本土へ上陸した際は照明弾によって海へ誘導する作戦に出ます。
しかし、護送中の囚人が逃走中タンクローリーに突っ込むというやらかしによって車が爆発してしまいその炎に反応したゴジラが大阪に来てしまい、アンギラスと死闘を開始するのでした…
見どころ
本作の見どころはシリーズで初となる敵怪獣の登場によりその後の定番となる「ゴジラ対○○」表記の対決シリーズへと繋がっていきます。
後にゴジラの相棒(どちらかというと舎弟)となるアンギラスですが、本作に登場する造形が一番ギラついていてかっこいいと思います。
悲しいことにその後のアンギラスのゴジラシリーズ再登場は1968年の「怪獣総進撃」まで出番が訪れない不遇っぷりで、更に1970年代はやられ役としてのポジションを確立するなど惨憺たる扱いですがそうした経緯からか愛されキャラです(笑)
俗に2代目と言われるゴジラは前作に比べると全体的に体が細くなっており、人型に近い造形です。
残念ながらちょっとマヌケな顔はかっこよくないですが珍しく耳が生えていたりと味があります。
大阪市が舞台となっており、怪獣同士の戦闘により大阪城や市街が派手に壊されるシーンは圧巻です。
1955年当時の街の風景を楽しむのも良いですね。
その戦闘シーンでは人間が中に入って演じているとは思えないほどの、まるで動物の食うか食われるかのようなスピーディーな攻防が見られます。
実は撮影スタッフのミスでこのようになってしまったのですが、特技監督の円谷英二さんが気に入って採用したことによる結果です。
人間ドラマに関しては千秋実さん演じる小林の片想いが地味に切ないので感情移入しやすいのがポイントですね。
戦後10年の感覚
「ゴジラ」でもそうでしたが第二次世界大戦から10年しか経過していない時期に撮られた作品ですので、小泉博さん演じる主人公・月岡の設定が「世界大戦時は戦闘機のパイロットとして活躍した」など戦争の名残を感じさせるストーリーです。
更に画面はモノクロなのもあって映画のイメージは暗く厳かですね。
しかし劇中の音楽は割と明るめだったり、宴会のシーンが挿入されていたりと良い感じに中和されている風(ところどころ怖い音楽も流れます)にも見受けられます。
まとめ
モノクロ画面なのを除けばとても1950年代に制作された映画とは思えないほどの特撮場面のクオリティの高さが本作では味わえます。
2作目なのに結構渋い位置付けに感じますが観客動員834万人の大ヒット作ですし、ゴジラ映画で最も大ヒットした次回作「キングコング対ゴジラ」の伏線があるので是非ともご覧になってください。
それでは、最後まで記事を読んで頂きありがとうございました!